今回はPdM、PMとどっちで略されるか謎なプロダクトマネージャーについて書きます。
めんどくさいので、この記事では略さずに全てカタカナで書こうと思います。
プロダクトマネージャーって何をする人?
プロダクトマネージャーって何をする人ですかね?
一般的にはそのプロダクトの責任者だと思うんですが、責任者って曖昧すぎる。
Wikipediaにはこう書かれています
プロダクトマネージャー(product manager、略称 PM)は、プロダクトマネジメントの実践として知られる組織の製品開発に責任を持つ専門職です。プロダクトマネージャーは、製品(物理的製品とデジタル製品の両方)の背後にあるビジネス戦略を立てながら、その機能要件を特定し立ち上げをリードします。プロダクトマネージャーは、ソフトウェアエンジニア、データサイエンティスト、プロダクトデザイナーのような他の多くの部門が行う作業を調整し、製品のビジネス上の成功に最終的な責任を負います。
つまりプロダクトのビジネス的な成功の最終責任者、というところですね。
また「プロダクトマネジメント」という書籍にはこう書かれています。
プロダクトマネージャーの戦術的な仕事では、機能を作って世に出すという短期 的な行動に焦点を当てます。次にすべきことを決めるのに使うデータを処理したり、日々、開発者やデザイナーと一緒に作業を分解してスコープを決めたりすることも含まれます。
戦略的な仕事では、マーケットで勝利して目標を達成するためにプロダクトや会社のポジショニングを考えます。プロダクトや会社の将来像や、そこに至るために必要なことに着目します。
運営の仕事では、戦略を戦術的な仕事に結び付けます。プロダクトマネージャーは、プロダクトの現状と将来像をつなぐロードマップを作り、チームはそれに沿うように仕事を進めます。
つまりプロダクトマネージャーの仕事には「戦術的な仕事」と「戦略的な仕事」、それらを結びつける「運営の仕事」があるということですね。
これは非常にシンプルでわかりやすい。
さらに「プロダクトマネジメントのすべて」という書籍にはざっくりと以下のようなことが書かれています。(引用ではありません、参考にして文章を作成しました)
プロダクトマネージャーは以下のプロダクトの4階層すべてに責任をもつ。
ただし、プロダクトのHowについては、プロダクトマネージャー自身が積極的に手を動かすのではなく、UIであればUIデザイナーにその進行を任せることになるだろう。プロダクトのCore: プロダクトの世界観となるミッションやビジョンと、プロダクトとして企業にどのような貢献を期待されているかを表す事業戦略
プロダクトのWhy: 誰のどんなペイン(障害)とゲイン(期待する結果)を、なぜ自社が満たすのかという理由
プロダクトのWhat: プロダクトのWhyを実現する狭義のプロダクトが示す解決策。ユーザー体験、ビジネスモデルの2種類がある。また、それらの実現順序となるロードマップや指標も含まれる
プロダクトのHow: Whatを実現するための実現方法(狭義のプロダクト)
つまりプロダクトマネージャーはCore、Why、Whatを決めて責任を持ち、チームにHowを実行させていく、ということですね。
上に書いた「プロダクトマネジメント」で言うところの「戦略の仕事」がCoreやWhy、「戦術の仕事」がWhatやHow、「運営の仕事」がHowや全体について、ということでしょうか。
こうやって複数の書籍から共通点を抜き出すとわかりやすくなりますね。
ここまででプロダクトマネージャーが何をする人かは大体わかりました。
やること多すぎない?
ここから本題です。
上記で書いた通り、プロダクトマネージャーの仕事は「戦略の仕事」「戦術の仕事」「運営の仕事」の3つに大きく分けられます。
ある課題を何故自社が解決するのかを定義して、その課題を解決する方法を模索して作り、それらの方法をチームがうまく回るように実践していく。
これらを全て1人で行える人が居たらそれは素晴らしいですよね。
……でも本当にそんな人居るのか…?自社のビジョンやミッションに精通しており、プロダクトも自分ごととして考えられ、上記の3つの仕事を全てこなせるスーパーマン(ウーマン)本当に居るのか…?
恐らくそんなに多く居ないんじゃないでしょうか?
そして都合よくそんな人を自社で採用なんてできないんじゃないでしょうか?
なので個人的に、プロダクトマネージャーの仕事は積極的に分割していき、チームでプロダクトをマネジメントすることが大事だと考えています。
プロダクトオペレーションマネージャーという考え方
プロダクトマネージャーの仕事を分割する上で、様々な分割方法があるとは思います。
現時点では、個人的にオペレーション部分を切り出す方向性がいいのではないかと考えています。
それがプロダクトオペレーションマネージャーです。
プロダクトオペレーションマネージャーは、プロダクトマネージャーの仕事である3つから、「戦術の仕事」と「運営の仕事」を抜き出し役割を分割したものです。
「戦術の仕事」と「運営の仕事」は、「戦略の仕事」と比べてプロダクトを作っていくことに必要な様々なチーム(開発/カスタマーサポート/セールス/マーケティング)と連携を密に取る必要があります。
プロダクトオペレーションマネージャーとしてこういった情報共有や運営の仕事を担い、プロダクトマネージャーには一番重要な「戦略の仕事」に専念してもらう、といった考え方です。
さらにプロダクトオペレーションマネージャーの仕事は、チームで行える可能性があるというのが、個人的にはでかいと思っています。
特に運営の仕事などは、複数人で回して、プロダクトオペレーションマネージャーが単一障害点にならないようにしていくことで、仕事がよりやりやすくなる可能性があります。
プロダクトオペレーションマネージャーについては様々な会社が募集しており、ジョブディスクリプションなども出しているので見てみると参考になります。
一番わかりやすくて考えが似ていたのが、Chatwork株式会社やStripe社のジョブディスクリプションでした。
まとめ
プロダクトマネージャーのやる役割が多すぎるという問題から、役割を分割してプロダクトオペレーションマネージャーが必要なのでは?という話を書きました。
ここで書いたことはあくまでも現時点での個人的な考えなので、実際には各社で状況が違います。
なのでその状況によっては、プロダクトマネージャーを分割しない方がいい可能性もあります。
どちらにしろ、最適な方法を常に探して、快適に仕事をしていきたいですね。
参考書籍/リンク
プロダクトマネージャーの役割やプロダクトオペレーションマネージャーの役割などを考えるのに参考にした書籍やリンクなどです。