へんてこのブログ

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時空旅行者の砂時計 を読んだので感想

時空旅行者の砂時計 を読んだので感想を書きます。

最後にほろりとさせられた

終わりよければすべてよしという言葉がありますが、まさにそれを感じた物語でした。

本作では主人公が耐え難い現実を変えるために、過去に飛び未来を変えるという物語です。過去にいき、一族の因縁にケリをつけることで、未来が変わり、主人公の置かれている困難を解決します。しかしそこはタイムトラベルものあるあるである、タイムパラドックスが主人公の行手を阻みます。過去を変えてしまうと、主人公の現在も変わってしまい、愛する人と離れ離れになってしまう。しかし変えないと愛する人は死んでしまう。半ばトロッコ問題のような押し問答が繰り広げられます。

主人公はそんな難問を突きつけられますが、何も躊躇することなく、過去改変します。なぜか?愛する人を救うためです。かっこいい〜〜〜〜。そして現代に帰ってきた主人公は愛する人と離れ離れになる…はずだったのに!?というサプライズで物語が終わります。ご都合主義と言えばご都合主義ですが、これが見たいからいいんだよ。

最初の4割は退屈だった

冒頭から始まり、タイムトラベルして、事件に巻き込まれていく主人公ですが、中盤まではとても退屈でした。主人公が登場人物たちの事情聴取をする展開なんですが、話聞いてるだけで物語が展開しないし、なんだこれは、読むの諦めようかなって思ってしまいました。

この点が本作では残念でしたね。

SF要素がイマイチかも

本作、タイムトラベルはあるが、そこまでSFらしい感じでもありませんでした。タイムパラドックスというか、時空間移動の制約が結構特殊だなと思ったくらいですね。同じ時間に同一人物が存在するだけで自浄作用によって消滅させられるってなんだよその設定って思ってしまいました。正直事件のためだけに作られた設定って感じで、イマイチでした。タイムマシンもの大好き人間にとっては、受け入れられませんね。

総括

後半部分や、主人公の相棒役である女子中学生のキャラがとてもよく、ミステリとしては面白かったです。SFとして読むのは難しいかな、という印象です。 キャラが良かったので、続編である残り2冊も、後々読んでみようかなと思います。

次は六人の嘘つきな大学生を読もうと思います。